オプション・ボード ディジタル入力ボード DAC-40、価格88,000円(税別 80,000円)。
アナログ・ディスク入力ボード AD-30 価格 66,000円(税別 60,000円)。
ライン入力ボード LINE-10 価格 8,800円(税別 8,000円)。 2013年7月中旬
アキュフェーズ新製品資料より
創業 40 周年記念モデルとして発売した、最高峰のプリアンプ C-3800 は、全世界のオーディオ・ファイルから絶賛のお言葉を頂戴し、性能・音質ともプリアンプの標準機としての揺るぎない支持を得ることができました。『Balanced AAVA』を搭載し、入力から出力まで完全バランス構成を実現した C-3800、この思想・技術を受け継いだ兄弟機のプリアンプ C-2820、C-2420 が既に誕生し、高い評価を頂いています。
今回ご案内いたします新製品『ステレオ・コントロール・センターC-2120』は、これら C-3800 などの卓越した設計テクノロジーを導入し、C-2110 全回路の完成度を高めてフルモデル・チェンジ、さまざまなソースに対応する機能性と高音質を目指した自信作で、プリアンプのボリュームゾーンをなす製品です。
アナログ・プリアンプの概念を根本から変えた革新的技術:『AAVA(Accuphase Analog Vari-gain Amplifier)』はプリアンプ C-2800 に初めて搭載、それ以後アキュフェーズは、AAVA 技術を常に進化させてきました。AAVA は、あくまで純粋なアナログ処理によるボリューム・コントロールです。
従来の可変抵抗器を追放することにより、
①圧倒的な高 SN比
②超低ひずみ率
③音量調整による周波数特性の変化や音質変化が少ない
④左右の音量誤差(連動誤差)が極小
⑤左右のクロストークが極小
などボリューム・コントロールの性能・音質上の諸問題を解決し、今までのボリューム概念を一変させました。
さらに 重要なことは、AAVA が信頼性の高い半導体部品類で構成されているため、機械的摩耗が
なく、その性能・音質を長期に亘って維持できることです。そして、パネル面のボリューム・ノブを回して(音量ボリューム値)その位置を検出しますので、通常のアンプと同一感覚で操作できます。
C-2120 はトランス、フィルター・コンデンサーなど電源部を左右独立構成、さらにライン入力、バランス出力、AAVA などの回路を構成しているユニット・アンプ群を左右チャンネルに分けてマザーボード上に配置、しっかりと固定しました。
このモノ・コンストラクションにより、チャンネル間の電気的・物理的干渉を防止しています。
本機の大部分は《ボリュームと一体化したラインアンプ》が占めていますが、プリアンプとして多くの機能を搭載、高音質設計のトーンコントロールを初めコンペンセーターなどの音質調整機能、レコー ダー機能も備えています。
入・出力端子に直結し最短距離で信号切り替えができるロジック・リレーコントロール、接続を変えることなく簡単に他のプリアンプを活用することができる『EXT PRE』機能、外装にアルミ押し出し材を使用した重厚なリモート・コマンダーも付属しています。
また、オプション関係の拡張性を高め、192kHz/24 ビットまでのハイビット・ハイサンプリングに対応した USB 端子付き『ディジタル入力ボード:DAC-40』を新しく開発、PCにダウンロードした《音楽ライブラリー》を USB ケーブルで接続して高音質な音楽再生を可能にします。
また、OPTICAL、COAXIAL、USB の各端子を選択できる『DAC 入力切替ボタン』を装備し機能性を追求、ロックしたディジタル信号のサンプリング周波数を数値表示できる機能もプリアンプとして初めて装備しました。
アナログ・レコードの再生にも新開発の『アナログ・ディスク入力ボード:AD-30』を用意、MC/MM カートリッジに対応するゲイン(MC: 66dB、MM:40dB)と MC 負荷インピーダン(30Ω/100Ω/300Ω)を見直して、MC/MM あらゆるカートリッジに対応したハイグレードなレコード再生が可能です。
本機のデザインは、左右に入力セレクターと音量ボリューム・ノブを設け、ファンクションのほとんどをヒンジド・パネルに収納、ゴールド調のパネルフェースを基調にしています。
またサイドパネル面はアルミ素材に落ち着きのある光沢塗装仕上げを行い、高級感あふれる
優美な雰囲気を醸し出しています。
アナログ高級プリアンプとして、全素材・パーツを極限まで吟味、高音質再生を追求したC-2120 は、あらゆるソースに柔軟に対応し、いきいきと潤いに満ちた深い表現力で音楽感動を伝えてくれるものと確信しています。
1.画期的な AAVA(Accuphase Analog Vari-gain Amplifier)方式ボリューム・コントロール
プリアンプの主な機能は入力の選択と音量調節です。
この中で音量調整機能は性能と音質を左右する最も重要な部分です。
一般的に音量調節は可変抵抗器を使用して、その機械的回転と接触により抵抗値を変化させて音の大きさを調節しますが、本機に搭載している『AAVA(Accuphase Analog Vari-gain Amplifier)』は、アキュフェーズの特許技術で全く新しい概念のボリューム・コントロール方式です。音楽信号が可変抵抗器を通らないため、インピーダンス変化の影響を受けません。これにより、高 SN 比、低ひずみ率で、音質変化もほとんどなく音量を変えることができます。
■ AAVA の動作原理
AAVA は、入力した音楽信号を《V-I(電圧-電流)変換アンプ》で、《1/2、1/22、・・、1/215、1/216》の『16 種類の重み付けされた電流』に変換します。16 種類の電流は、それぞれ 16 個の電流スイッチによって ON/OFF、その組み合わせで音量が決まります。切換制御は、心臓部である CPU(マイクロ・プロセッサー)によってコントロールされます。
これらの電流の合成が、音楽信号の大きさを変える音量調整回路となります。
さらに終段で、合成電流を《I-V(電流-電圧)変換器》によって電圧に戻します。
このように、内部は電流モードで動作しますので、電流スイッチの ON 抵抗による影響をほとんど受けません。
■ 合計 18 個の『V-I 変換アンプ』を搭載。入力部は、バッファー・アンプをディスクリート化で強力ドライブ
AAVA の雑音特性を左右する要素の一つに入力のバッファー・アンプがあります。このバッファーアンプに低雑音素子を使用したディスクリートアンプをバランス構成とすることで一層の高 S/N 化を図っています。
■ AAVA は回路構成がシンプル
AAVA は、増幅器とボリューム調整とが一体化した新しい概念の電子回路で、音楽信号にとって大変シンプルな構成になっています。このため、性能や音質の経年変化による劣化が少なく、長期に亘って高信頼性を保持します。
■ AAVA はアナログ処理
AAVA は、音楽信号を『電圧→電流』に変換、電流をスイッチで切り替えてゲインをコントロール、再び『電流→電圧』に変換する純粋なアナログ処理です。電流スイッチの切り替えは、CPU(マイクロ・プロセッサー)でタイミングや組み合わせを精密に行います。
■ 音量を変えても、高 SN 比・低ひずみ率を維持し、周波数特性や音質の変化が少ない
可変抵抗器での音量調整は、通常使用するボリューム位置でインピーダンスが増加しノイズが増えます。AAVA は、必要な『V-I 変換アンプ』を切り替えて音量(アンプのゲイン)を変える方式ですから、インピーダンス変化などの影響を受けません。
このため、実用音量レベルでもボリュームを絞った分ノイズが減少し、高 SN 比を維持することができるほか、周波数特性も変わらないため音質変化もほとんどありません。
■ ボリューム・コントロールの分解能
AAVA は、重み付けされた 16 種類の『V-I 変換アンプ』を電流スイッチで切り替えて音
量を可変します。16 種類の『V-I 変換アンプ』は、『2 の 16 乗=65,536』段階の組み合わ
せが可能です。さらに上位 2 ビット分を並列接続し、片チャンネルあたり 18 個のアンプを
使用することで実用域での大幅な性能向上を実現しています。
■ 操作感覚は従来ボリュームと同じ
実際の操作は、ボリューム・ノブを回して、CPU でそのノブ位置を検出します。内部の動作は、ノブ位置に相当する音量になるように、電流スイッチを切り替えて AAVA のゲインを選択します。
このため、≪ノブを回して音量を変える・・ボリューム操作感覚≫は今までと全く同じになり、従来通りのリモート・コマンダーによるコントロールも可能です。
■ 左右の連動誤差やクロストークから解放
可変抵抗器は、抵抗器のばらつきで回転角(音量)による左右レベルの連動誤差が問題となりますが、AAVA は電子回路で構成され、さらに高精度の抵抗器を使用することにより、微小レベルでも左右の音量差がほとんどありません。
また、各チャンネルを独立させることができるため、チャンネル間のクロストークもこの部分では発生せず、最良のセパレーションを得ることができます。
■ アッテネーターや左右のバランス・コントロールも AAVA
左右の音量バランスやアッテネーターも AAVA で行いますから、バランスボリュームやアッテネーターなど余分な回路が不要になり、シンプルな構成で高性能と高音質を実現しています。
■ プリアンプ本体の増幅度(ゲイン)を正確に表示
AAVA は、入力から出力までのプリアンプ全体の増幅度(ゲイン)をボリューム・ノブの回転により、正確に変化させることができ、その数値(dB)をパネル中央部のディスプレイ部に表示します。
2.入力ポジションに対応した位相設定が可能
C-2120 内部では入力信号と出力信号は同相ですが、接続する入力や出力機器によっては位相を逆にしたいことがあります。このような場合、フロントパネル面の『PHASE ボタン』で位相を変えることができ、さらに入力セレクター、レコーダーなど全ての入力ポジションに対応し、入力端子毎に位相の設定が可能です。『INV』LED の《点灯(逆相)/消灯(正相)》で確認できます。特にバランス接続の場合、入・出力の接続コネクターの極性に合わせて簡単に設定することができます。
3.高音質・長期安定性に優れた、ロジック・リレーコントロール信号切替回路
多くの入・出力端子やファンクションなどの切り替えで信号経路を引き回すことは、音質の劣化につながります。本機では、切り替えが必要なその場所にリレーを設置し、最短でストレートな信号経路を構成しています。これらのリレーを電子的にコントロールするのが、ロジック・リレーコントロール方式です。これに使用するリレーには通信工業用の密閉形リレーを採用し、その接点は金貼り・クロスバーツイン方式で、低接点抵抗・高耐久性の極めて質の高いものです。
4.プリアンプのゲインを選択可能
当社のプリアンプの標準利得は 18dB ですが、本機は全体の利得を《12dB、18dB、24dB》の 3 種類から選択することができます。フロントパネルに切替スイッチを用意していますから、スピーカーの能率等を含めて再生系のトータル・ゲインを整え、ユーザーのニーズに合わせた最適なゲインを選択してお使いいただけます。
5.ユニット・アンプ化した回路は左右独立構成
本機の主なアンプ回路は、入力バッファー、AAVA、バランス出力、ヘッドフォーンアンプなどの左右合計 5 ユニット・アンプ群で構成されています。各ユニット・アンプは、ガラス基材のマザーボード上に、左右完全に独立構成で配置しました。これらのユニット・アンプは、相互干渉しないように金属によるフレーム構造によりしっかり保持され、電気的干渉、物理的振動を抑制しています。
6.左右独立させた、モノ・コンストラクション構成の理想電源
電源部にも贅を尽くしました。電源回路はエネルギー源と同時に、ここから供給される負荷電流も音質に大きな影響を与え、電源の質も非常に重要になります。
本機は、フィルター用アルミ電解コンデンサーには、高音質タイプを搭載、電源トランスともに左右を独立させたモノ・コンストラクションで余裕ある強力な電源部を構成しています。
同時に内部の構造・配置的にも左右チャンネルを分離、更に全ユニット・アンプに広帯域低インピーダンス電源を搭載し、アンプ間の相互干渉を徹底的に防止し、電気的特性や音質の向上を可能にしました。
7.音質重視の専用ヘッドフォーン・アンプ回路を内蔵
ヘッドフォーンでの鑑賞もリスニングの重要なファクターです。本機は、音質に配慮し、シングルエンド・プッシュプル(パワーアンプなどと同構成)の本格的なヘッドフォーン専用のアンプを設け音質に配慮しました。、ヘッドフォーン出力はメインボリュームで可変することができます。
8.音質重視の加算型アクティブ・フィルター方式トーン・コントロール
プログラム・ソースのエネルギーバランスは千差万別であり、スピーカー・システム、リスニング・ルームによっても大きくバランスが変わりますが、いつも自分の好みのエネルギー・バランスに整えて鑑賞したいものです。
本機は、本格的なグラフィック・イコライザーに使用される加算型アクティブ・フィルター方式のトーン・コントロールを搭載しました。
この原理は右図の通りで、本来のフラット信号はストレートに通過し、必要に応じて F1、F2 で特性を作り、フラットな信号から増減させる方式で音質的に大変優れています。
BASS/TREBLE コントロールノブが中央にあるときは、フィルター回路が接地されて外れます。
低音部は 40Hz/100Hz を切り替えて BASS コントロール(最大±10dB)、高音部は 8kHz/20kHz を切り替えて TREBLE コントロール最大±10dB)が可能です。
9.その他の機能
レコーダーを接続し、録音・再生ができるように『レコーダー・スイッチ』、『モノ/ステレオ切り替えボタン』、表示の消灯ができる『ディスプレイ ON/OFF ボタン』を装備しています。
音質調整機能として、小音量時の量感不足を補うため、低音の量感を増す『コンペンセーター』を装備しました。
また、瞬時に音量を下げる『アッテネーター』や『ゲイン切替』スイッチなどを装備しています。
10.外部プリアンプとの切り替えができる『EXT PRE』機能
OUTPUT スイッチで『EXT PRE』ポジションに切り替えて、接続ケーブルを変えることなく、他のプリアンプなどを活用することができます。例えばホームシアターなどの場合、外部プロセッサーのフロント L/R の出力を接続しておけば、本機をパスして直接パワーアンプに入力することが可能です。
11.合計 10 系統の入力端子と 4 系統の出力端子
プログラムソースの多様化に備えて、多くの入・出力端子を装備しました。入力は RCAフォノジャックが 8 系統(CD、TUNER、LINE 3 系統、レコーダー、そしてオプションの2 系統)、それにバランス入力が CD およびラインの計 2 系統と豊富です。出力は、RCAピンジャック 2 系統とバランス 1 系統、レコーダーの合計 4 系統を備えています。
オプションを簡単に挿入できるスロットをリアパネルに 2 枚分装備していますので、空いているスロットに任意のボードを増設することができます。
■ アナログ・ディスク入力ボード AD-30:アナログ・レコードを演奏する場合に使用します。MC/MM 型どちらのカートリッジにも対応します。
■ ディジタル入力ボード DAC-40:COAXIAL(同軸)、OPTICAL(光ファイバー)、USB の 入力端 子を装備 し、CD プレ ーヤーや PC 等 と接続 し て 192kHz/24bit (COAXIAL・USB)、96kHz/24bit(OPTICAL)までのディジタル信号を入力できます。
■ ライン入力ボード LINE-10:C-2120 本体のライン入力が不足する場合に使用します。
13.オプションボード《USB 端子付ディジタル入力ボード:DAC-40》を増設して、ディジタル入力でハイグレードな音楽再生が可能
DAC-40 は、最新の高音質・高精度『MDS++方式 D/A コンバーター』を搭載したオプションのディジタル入力ボードです。C-2120 のオプション・スロットへ増設すると、ディジタル信号を直接入力することができ、ハイグレードなサウンドを楽しむことができます。
入力端子は、USB(タイプ B)、COAXIAL(同軸)、OPTICAL(光ファイバー)の 3 種類を装備し、サンプリング周波数は、COAXIAL・USB:192kHz/24bit 、OPTICAL:96kHz/24bit までの高品位音源に対応します。この中で USB 端子は、PC にダウンロードした《音楽ライブラリー》を USB ケーブルで接続して、高音質な音楽再生が可能です。
C-2120 では DAC-40 の入力を選択できる
DAC 入力切替ボタンとロックしたディジタル信号のサンプリング周波数を表示する機能を装備しています。
*USB 端子と PC を接続して演奏するには DAC-40 に付属する USB ユーティリティ(CD)を PC にインストールする必要があります。
14.アルミ光沢仕上げの精緻なサイドパネル
正面パネルは、アキュフェーズの伝統であるシャンペンゴールド色のアルミにヘアラインを施し、サイドパネル面は、アルミ素材に落ち着いた光沢塗装仕上げとしました。精緻で優美な雰囲気を醸し出し、リスニングルームの雰囲気を一段と引き立てます。
C-2120 には、ディジタル入力ボード DAC-40、アナログ・ディスク入力ボード AD-30、ライン入力ボード LINE-10 の 3 種類のオプション・ボードが用意されています。用途に応じてリアパネルのオプション用スロットに増設してください。
・空いているスロットに、任意のオプション・ボードを増設することができます。
・ディジタル入力ボード DAC-30/DAC-20/DAC-10、アナログ・ディスク入力ボードAD-20/AD-10/AD-9 、 ラ イ ン 入 力 ボ ー ド LINE-9 も 使 用 で き ま す 。
た だ し 、DAC-30/DAC-20/DAC-10 は入力の選択及びサンプリング周波数表示はできません。また、AD-10/AD-9 を使用する場合、C–2120 パネル面の MC/MM 切替ボタンは動作しないため、ボード上での設定が必要になります。
7/6追記
6/3 にC-2120 、P-4200が当店で聴けました。
4日まえにアキュフェーズ本社試聴室ではじめてブラインドテストで聴きましたが、その時の印象と大きく変わることは無かったです。
とくに低音の迫力とリアリティが魅力の新製品のセットです。
C-2120試聴機には
オプションボード《USB 端子付ディジタル入力ボード:DAC-40》が組み込まれており、
コアキシャル・デジタル入力してみるとプリの表示部に「192kHz/24bit」とサンプリング入力が表示されます。
8月にこのセットの試聴会も予定しております。
是非ご参加ください。
その際 DAC-40のUSB入力や実力も更にテストしてみたいと思います。
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