DENON CDプレーヤー DCD-S10Ⅲ

■ 優れたアナログ波形再現技術 AL24 Processingを搭載

AL24Processingは、従来のALPHA Processingの技術を継承し、より量子化歪みを低減し、次世代メディアのハイビット化にもハイサンプリング化にも対応させ開発を行ったアナログ波形再現技術です。AL24 Processingでは演算処理精度を大幅に向上させ入力された16ビットデジタルデータを24ビットのクオリティで再現。さらに96kHzのサンプリング周波数にも対応しています。24bitのクオリティでの再現が可能になったことにより、音楽が静かに消えていく瞬間や無音から始まる瞬間などの低レベル再生時の音楽再生能力を高めました。

 

■ 高精度マルチ24bit D/Aコンバーターを搭載

AL24 Processingにより得られた24bitのハイクオリティデータを忠実にD/A変換するため、マルチ24bit D/Aコンバーターを採用しています。マルチ24bit D/Aコンバーターは、電源電圧(電流)の変動による影響を受けにくく、また、帯域内量子化歪みレベルが周波数に関わりなく一定しているため、ノイズの少ないクリアなサウンド再生が可能になります。さらにこのD/Aコンバーターを片チャンネル毎に2個ずつ差動動作で使用する4DAC構成にすることで、原理的にゼロクロス歪みをなくすΛS.L.C.とも相まって微少信号まで透明感のあるサウンド再生を実現。音楽の微妙なニュアンスまでもリアルに表現します。

 

■ メカベース、トランスベースに鋳物を採用し防振性を向上

メカ部とトランス部に振動の減衰特性に優れた鋳物ベースを採用し、振動源であるメカ部とトランス部からの振動による音質への影響を抑えます。さらに構造的 安定度の高いセンターメカマウントの採用、駆動メカニズムから回路への振動の影響を抑えるメカカバー、振動吸収材を貼りつけた焼結合金製の大型インシュレーター、15mm厚のフロントパネル、三重構造のボトムカバーと二重構造のトップカバーなど、内部外部からの振動による音の劣化を徹底して排除する優れた防振構造を採用しています。また高剛性シャーシには銅メッキを採用し、高周波ノイズの干渉も防止しています。

 

■ 高性能ハイブリッド構造“S.V.H.ローダー”

プロテインを配合した防振性の高い塗料を採用したトレイ、制振性に優れた軽量・高剛性アルミダイカストシャフト受け、トレイの微妙な変形を防ぐトレイ下部のプレート装着などにより、安定した回転の確保と振動の吸収を実現。極めて高精度な信号の読み取りを可能にしています。

 

■ HDCD(High Definition Compatible Digital)デコーダーを搭載

HDCDは、従来のCDフォーマットとの互換性を保ちながら、デジタルレコーディング時に起こる歪みを大幅に低減する技術で、ダイナミックレンジの拡大とハイレゾリューションを実現します。このHDCDデコーダーを搭載することでHDCD対応ディスクの再生時には、HDCDの特長である高解像度、低歪みの特性を引き出し、さらにDENONのデジタルテクノロジーとの融合により、HDCDの高音質を最大限に引き出すことができます。

 

DCD-S10III-Nの主な仕様

  • D/A変換方式:リアル24bitラムダS.L.C.(4DAC)
  • フィルター:24bit 8倍オーバーサンプリングデジタルフィルター+GIC3次アナログフィルター
  • 周波数特性:2Hz~20kHz
  • SN比:118dB
  • ダイナミックレンジ:100dB
  • 全高調波歪率:0.0018%以下
  • チャンネルセパレーション:110dB
  • アナログ出力電圧:FIXED 2.0±0.3V(10kΩ)、VARIABLE 0~2.0V(10kΩ)
  • 消費電力:23W
  • 外形寸法:W434×H135×D350mm
  • 質量:14.5kg