12/27(日)に2020ラストとなるミニ試聴会をおこないました。
お馴染み様のご希望で年末押し迫っての試聴でした。
JERN 12WP 標準価格は ペア 217,800円 (税抜価格198,000円)
キャビネットが内部損失の高い材料の鋳鉄製で出来ていて、
デンマーク製ですが、広島の「三原神明市だるま」のような形をしています。
音色についてもキャビネットが陶器製のLINN 301と共通したものがあります。
最近人気のPIEGA、MAGICOなどもキャビネットが木製ではなくアルミ製で、
木製キャビネットからのフワフワとした付帯音を排除して鳴らしたい・・という狙いの製品だと思います。
その意味では上記の人気商品 3メーカーはともに音質の狙いが成功していると思います。
JERN 12WPも同様に音もクリーンな立体感で再生していて高域の神経質なところもないので好く鳴ります。
音がブレない力強さでしょうか。
JERNの発音は「ヤーン」と呼ぶのだそうで、
私はこのスピーカーを知らなかったのですが、
お馴染み様が電話の向こうで「ヤーン?」・・「ヤーン・・12」とかお仰っているので
最初は何だ?と思いました。
Jをヤ行で発音するのは旧約聖書のヘブライ語で ヤコブJacob、ヤコブの息子のユダJudahと同じですね。
ウィーン・フィル ニューイヤーコンサートで演奏されるヨハン・シュトラウスJohann Straussもありますね。
追記:2022.11現在、熱狂させている(進行形・・)FIFAワールドカップカタール2022でもJAPANをヤポンとコールされていました。
上位機種には JERN 14 DS、 JERN 14 EH などの高級品もあります。(下記をご参照ください)
今井商事株式会社さんが輸入されている商品です。
現在在庫があるのは「赤」、「グレー」のフィニッシュで、ほかに「黒」「白」もあるのですが
前者の色が人気があるのだそうです。
追記:2021/1/16
年末に試聴されたお馴染み様からJERN 12WPのご発注をいただきました。
フィニッシュは「赤」! 絶対受け狙いでしょう・・笑
有難うございます。
さらに詳しく JERNカタログより
今井商事株式会社は2018年11月1日よりデンマークJERN(ヤーン)社のスピーカーシリーズを発売いたしました。
JERNはデンマーク半島・北部の小さな町 Aars(アース)にあります。社名のJERNはデンマーク語で「鉄」のことで、その名の通りスピーカー・キャビネットは鋳鉄で作られています。
母体であるS k a l f o r m 社 は40年の歴史をもつ鋳鉄メーカーであり、高精度の鋳鉄技術を誇り取引先にはヨーロッパの名だたる、自動車、輸送機器メーカーが名を連ねます。エンジン及びその周辺部品、一例をあげれば高回転を支え超高温にもさらされる、ターボチャージャーのハウジングなどを得意とします。同社の社長がオーディオ好きで、鋳鉄こそ理想のキャビネット素材であるとの信念から3年前JERNを設立、技術者を招聘し鋳鉄技術を生かしたスピーカーの製造に着手したものです。
鋳鉄のうち含まれる珪素が比較的多いものは、断面がねずみ色のため「ねずみ鋳鉄」と呼ばれます。ねずみ鋳鉄は冷却過程で内部にグラファイトの結晶構造が作られることが知られています。この結晶構造がねずみ鋳鉄に強度と振動吸収という性質を与えます。音楽との関係で良く知られた例としてピアノのフレームがあります。
スタンウェイ、ベイゼンドルファー、ベヒシュタインなどのフレームはねずみ鋳鉄です。ピアノ線の張力を強靭に支え、かつ自身が共振しないため最適だといわれております。
ではスピーカー・キャビネットに置き換えてなぜ理想的なのかといえば、まず「鳴き」が極端に少ないことが挙げられます。音楽信号に記録された余韻は再現しても、自らが振動して音を汚すリスクは多の材料に比べて極めて小さいのです。また、砂型を工夫すれば自由な形状に成型が可能です。それはアルミにも言えますが、アルミは共振しやすく、鉄は共振しにくい素材です。そのうえ鉄はありふれた金属でありますので素材としての価格が安くそれほど高価になりません。唯一の欠点は重いことですが、それもスピーカーのモーメントをしっかり支え、空気をロスなく前後させるのだと考えると、あながち欠点とは言い難いものがあります。
このように理想的な素材であるのになぜ過去に鋳鉄でスピーカーが作られた例が少ないのでしょう。これはひとえに製造が技術的に難しかったためです。まず理想的な結晶構造をえるためには冷却を厳密にコントロールする必要があり、これが難しい。特に内部に空洞を造るために「中子」(なかご)と呼ばれる砂型を使用する場合はより難しい。中子に精度が求められるので、NC工作機械の設備も必要です。自動車部品では、多少の設計変更であっても、同一のルーティーンでは、予定した特性にならない場合がほとんどだそうです。
このように鉄の鋳鉄は奥が深く、各社独自のノウハウを膨大に蓄積しています。ある分野を得意とする比較的小さなメーカーが多く存在するのはそのためなのですが、裏を返せばスピーカー・キャビネットを開発できる設備と技術を持ったメーカーはそれほど多くはなかったということにもなります。
鋳鉄ゆえにキャビネットは自由な造形が可能です。マトリョーシカか、だるまを想わせるユニークな形状は約60年前にオルソンス博士の論文に示された球形エンクロージャーから導きだされました。各ユニットユニットの取り付け位置をずらし、タイムアライメントもそろえました。もともと並行面を持たない構造ですが、キャビネット内部も凹凸をつけ定在波を排除しています。北欧はデザインで有名ですが、この形状は決してデザイン先行でなく必要な要素を独特のセンスでパッケージしていった結果なのです。
音質について多くを述べる必要はないと思います。一言だけ「鉄だから硬い音」ではありません。「音離れ」「解像度」「ステレオイメージ」といった要素は従来型のスピーカーとは別次元の領域にあります。オーディオでは「何も足さない、何も引かない」原音に忠実といった宣伝文句が過去多く使われてきました。一歩立ち止まって、それらに疑問を呈したい、そんな世界が広がります。「新鉄器時代」の到来です。
仕上げは、四種類
灰(キャスティング・グレー)黒(ノルディック・ブラック)赤(デンマーク・レッド)白(ポーラー・ホワイト)
下敷きとして、ゴム製のリングが付属します。
JERN 12 WP
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12WPは12シリーズの最新モデルです。12シリーズは、J E R N のスピーカーの魅力を、気軽に楽しんでいただくため価格を抑え、またサブウーファーをご使用いただかなくとも十分な低域再生を得られるよう設計されています。ニアフィールドや、小さめの部屋でのご使用に向いています。 |
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構成 | 2スピーカー、2ウェイ、密閉型 | |
仕様ユニット | 高域 SEAS製 19mm ソフトドーム型 | |
低域 Wavecor製 53/4 in グラスファイバーコーン型 | ||
クロスオーバー周波数 | 4kHz | |
インピーダンス | 4Ω | |
周波数特性 | 45Hz~20kHz | |
能率 | 84dB | |
外形寸法 | 21(幅)× 30(高)× 19.5(奥行)cm | |
重量 |
12.0kg |
JERN 14 DS
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14WPは14シリーズのスタンダードモデルです。14シリーズは、必要に応じてサブウーファーをご使用いただくことを前提に、12シリーズほど低域再生を欲張らず、音楽をより美しく、またより大きな音でお楽しみいただけるように設計されています。とは申しましても低域は密閉型ならではの特徴がいかされた高品位なもので、単独のスピーカーとして成立する魅力的な製品と自負しております。 |
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構成 | 2スピーカー、2ウェイ、密閉型 | |
仕様ユニット | 高域 スキャンピーク製 20mm ソフトドーム型 | |
低域 スキャンピーク製 51/4 in グラスファイバーコーン型 | ||
クロスオーバー周波数 | 4kHz | |
インピーダンス | 8Ω | |
周波数特性 | 90Hz~20kHz | |
能率 | 86dB | |
外形寸法 | 21(幅)× 30(高)× 19.5(奥行)cm | |
重量 | 12.5kg |
JERN 14 EH
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14 EHは14シリーズの最高級モデルです。サブウーファーのご使用を前提として中高域の品位と正確性を最優先に設計されています。ハードドーム・ツイーターは Hiquphonn 社への特注品、キャビネットとの相性を最適化させています。 |
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構成 | 2スピーカー、2ウェイ、密閉型 | |
仕様ユニット | 高域 Hiquphonn 製 20mm ハイブリッド・ドーム型 | |
低域 スキャンピーク製 51/4 in グラスファイバーコーン型 | ||
クロスオーバー周波数 | 4kHz | |
インピーダンス | 8Ω | |
周波数特性 | 90Hz~20kHz | |
能率 | 86dB | |
外形寸法 | 21(幅)× 30(高)× 19.5(奥行)cm | |
重量 | 12.5kg |
JERN 90 ST
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90 STは12、14シリーズの共通のスタンドです。ベースにも鋳鉄を採用し十分な質量で転倒防止を図っています。 |
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高さ | 125cm (スピーカーを含む) | |
重量 | 26kg |
*JERN | *スナップ |